近年では社名に英語(アルファベット)が入っている会社が珍しくありません。
もし企業名に英語が入っていた場合、社判を作成する際に、アルファベットで作成するのか、カタカナ表記に変えるべきなのか、ご存知でしょうか。
こちらのページでは、社名に英語が含まれている企業向けに、英語での社判作成について詳細に解説しています。
意外と知られていない社判の常識について、一緒に確認していきましょう。
そもそも社判とはどんなもの?
社判とは、企業活動で使う印鑑全般のことを指します。法務局に印鑑登録をして使用する「会社実印」をはじめに、銀行印・認印・ゴム印など様々な種類があります。
【社判の代表的な種類】
呼称 | 役割 | 印鑑登録 | 形状 | 表記内容 |
---|---|---|---|---|
丸印 | 会社の実印 | 必要 | 丸型 | 外周:企業名 内周:代表者名(個人役職名) |
法人銀行印 | 会社の銀行印 | 不要 | 丸型 | 外周:企業名 内周:「~銀行之印」 |
角印 | 会社の認印 | 不要 | 四角形の印面 | 縦書きまたは横書きで会社名のみ |
各社判の使用用途
丸印:会社設立時に法務局に登録する印鑑。各種契約書や官公庁に提出する書類に押印。
法人銀行印:法人の銀行口座開設時に使用。
角印:請求書・見積書など、日常的に使用する書類に押印。
上記3つの社判は会社を経営していく上で欠かせません。
社名が英語の外資系起業や本社が海外の企業でも、日本に拠点を置く場合はこれらの社判を準備しておく必要があります。
では、実際に社判を作成する際に、企業名がアルファベットやカタカナの場合はどうしたらいいのでしょうか。
下記で英語の社判を作成する方法について詳しく解説していますので、早速みていきましょう。
社判は英語・カタカナどちらでもOK!
結論からお伝えすると、社判は英語・カタカナのどちらで作成しても大丈夫です。2002年の商業登記法改正以降、会社の登記名(商号)にアルファべットを使用することが出来るようになり、現在ではほとんどの印鑑通販サイトで、英語とカタカナの彫刻が可能となっています。
これに伴い、登記上の社名・社判共に英語表記で揃えている会社は多く存在します。
しかし、上記の通り、英語の社判が認められるようになったのは18年前。そのため、英語が彫刻された社判を目にしたことがない人もいらっしゃるかと思います。
そこで、これから社判を英語で作成する際のポイントを紹介していきますので、ぜひ参考にして下さい!
社名が英語(アルファベット表記)の場合
例:登記名(商号)が「株式会社Stamp」このように会社名がアルファベット表記の場合、社判の作成には2つの方法があります。
方法①:英語で統一する
社判の印影…「株式会社Stamp」自社公式Webやパンフレットの記載…「株式会社Stamp」
方法②:読み安さに配慮し、カタカナ表記を利用する
社判の印影…「株式会社スタンプ」自社公式Webやパンフレットの記載…「株式会社スタンプ」
これらはどちらも法的ルールに違反することはありません。
それは社判の刻印内容や署名表記について、使用可能文字を細かく決めている法律が存在しないためです。
このように「社判の表記は自由・アルファベットで社名を記載することもできる」のですが、ここで1つ注意しなければいけないポイントがあります。
正式社名・社判間の表記ブレはマナー違反になることも?
上記の方法②の例とは逆で、社名がカタカナ表記・社判がアルファベット表記である場合を考えてみましょう。洗練された印象を与えようと、対外的には次のように表記した場合。
登記上の社名(商号):「株式会社スタンプ」
社判の印影:「株式会社Stamp」
この場合、社判を英語表記にする合理的な理由を読み取れるでしょうか?
英語表記の社名の場合、同名の法人が存在するかもしれません。法人番号で自社を検索してもらう際に混乱を招きますし、ちょっとした書類でも印鑑登録証明書を添付することになりかねません。
このように、不必要に英語表記を使用すると、取引先に不信感を与えることになります。
そのため、社名・社判の表記は揃えるのが無難と言えるでしょう。
英語を含む社判のサイズ・書字方向
社名に英語を含むか否かに関わらず、一般的な社判のサイズは次の通りです。
丸印(会社実印):18mm
法人銀行印:16mm~18mm
角印(会社認印):21mm~24mmの正方形型
上記が一般的な社判のサイズになりますが、角印の場合、21mmサイズの方が人気となっています。
24mmの社判だと、やや大きめという印象を与えるため、英語表記の社名が彫刻可能文字数を超えない限りは、1辺21mmで作成するのが無難です。
アルファベット表記の角印は横書きがおすすめ!
書字方向(縦書き・横書き)は、丸印・角印で異なります。
丸印:外周の企業名は横書き・内周は縦書き
角印:縦書き・横書きのどちらでも可
角印の場合、印鑑ショップの購入ページで縦書き・横書きのいずれかから選択できます。
日本語の社名は縦書きを選ぶのが基本ですが、英字の場合は読みやすさを考慮して横書きにするのが一般的です。
カタカナも混じる場合や短い英単語を社名としている場合は、縦書きのほうがバランスの良い場合もあるため、印鑑プレビューでチェックしてから購入することをおすすめします。
社名が英語表記の場合におすすめの書体
社判に限らず、実印や銀行印はセキュリティ性優先で「可読性の低さ」が優先されています。しかし、英語を含む社判の書体選びは、読みやすさ重視で「古印体」または「隷書体」が人気です。
これらを含め、社判に使われる代表的な書体を紹介します。
篆書体(てんしょたい) …可読性低め
印鑑に使われる文字の中では可読性が低く、防犯性の高い書体です。一般的に英字部分は判読しやすく彫刻され、「株式会社」「~事務所」といった漢字部分は従来通りの読みづらい字で彫り込まれるため、見た目の印象がややアンバランスになるのがネックです。
吉相体(きっそうたい/印相体とも)…可読性低め
篆書体の描線を太くしたような、力強い書体です。印面のフチと文字の接触面が広いため、フチ欠けしにくいのがメリットです。
また、篆書体同様に英語の部分は読みやすく彫刻されますが、やや波うったような柔らかさが出るのが特徴で、法人格を示す漢字部分とのバランスは、篆書体よりも均整がとれています。
古印体(こいんたい)…可読性高め
日本で独自に発展した書体で、印鑑らしい格式と読みやすさを両方併せ持っています。パソコンのフォントと比べてトメ・ハライに丸みを帯びた特徴があり、手彫りであれば偽造されにくいのもメリットです。
英字と「株式会社」等の法人格を示す漢字部分とのバランスがよく、社名に英語を含む会社の社判に最もおすすめです。
隷書体(れいしょたい)…可読性高め
中国で手書き文字として発達した、書道のお手本などで馴染みのある書体です。古印体よりも字に横幅があり、縦書きの印面に映えます。
上記をまとめると、おすすめの字体はこのようになります。
印面に英語がある場合:古印体・隷書体
漢字・カタカナのみの場合:篆書体・印相体
社判の購入におすすめの通販サイト
どの書体を選んでも、アルファベットは漢字に比べて判読しやすくなります。そのため、英語表記部分の多い社名だと、漢字のみの社判に比べ、偽造や複製のリスクはやや高くなってしまいます。
そのため、英語の社判を作成する際には、手彫り・手仕上げに対応している通販サイトを選びましょう。
手彫りや手仕上げでは、職人が手作業で彫刻を行うため偽造や複製に強く、セキュリティ性の高い印鑑が完成します。
英語での社判作成を検討されている方は、できるだけ手彫り・手仕上げに対応している通販サイトを選び、防犯性の高い社判を購入するようにしましょう。
英語の社判作成におすすめの通販ランキング!
こちらでは、英語・カタカナ・アルファベットでの彫刻が可能であり、手彫りや手仕上げの作成ができる通販サイトを厳選して3社紹介しています。通販サイトは店舗ごとに強みが異なりますので、下記で自分のニーズに合ったサイトを選び、納得の行く社判作成をしていきましょう!
1位:ハンコヤドットコム
印鑑のネット通販専門店として人気No.1のショップです。会社設立件数の内、なんと18.2%がハンコヤドットコムで社判を購入しているという圧倒的な実績が人気の裏付けですね。印影デザインは一点ずつ職人の手で行われ、英語を含む社名でも漢字とのバランスをとりながら作成してもらうことが出来ます。
印影作成と最終仕上げを職人の手で行い、その他の工程を機械に任せることで高セキュリティ&低価格を実現しています。
2位:はんこプレミアム
1本あたり+1,980円で手彫りを選択することのできる格安印鑑ショップです。社判で人気の篆書体・吉相体・古印体の3種類だけでなく、隷書体・行書体・楷書体といった可読性が高いものを含めた全6書体のなかから選べるのが特徴です。
できるだけコストを抑えて社判を作成したい方は、はんこプレミアムでの購入がおすすめです!
3位:平安堂
選べる印材数が日本でもトップクラスの老舗印鑑通販サイトです。今では希少な象牙も取り扱っており、高品質な印材で格式高い社判を作成したい方におすすめの通販サイトです。
平安堂では+9,000円で完全手彫りを選択することができ、判読しやすい英語表記の社名でも偽造や複製を防ぐことが出来ます。
社判の印面には、自由にアルファベット表記で会社名を彫刻することが出来ます。
基本的に印鑑は自由に作れますが、社名は登記済みのものとなるべく揃えて、読みやすい書体・防犯性の高い字体を選んで作成しましょう!