
高級な実印素材として有名な象牙。その象牙と同じくらい高級な印材があります。
それが今回ご紹介する『琥珀』。
琥珀は実印素材として非常に優れており、その美しい見た目から女性の実印にもおすすめしたい印材です。
それでは、その特性と取り扱い方法についてみていきましょう。
目次
まるで宝石!樹木が生んだ芸術品「琥珀」の特徴

琥珀は古来より『太陽の石』や『人魚の涙』などと呼ばれる地上で最も古い芸術品です。
古くから装飾品として愛用されてきましたが、線香塗料や医薬品、工業用品などにも使われるなど高い商業価値があります。また、近年では、古生物学や遺伝子工学的な視点からも注目を集めており、学術的にもその価値が高い貴重な化石の一つです。
一見するとクリスタルなどの鉱物のように見える琥珀は実は植物由来。
はるか昔に繁茂していた広葉樹や針葉樹などの様々な樹木の樹脂が土砂などに埋もれ、数千万年、数億年という年月をかけて化石化した樹脂の化石で、その輝きは宝石に匹敵する程。美しく透き通った黄褐色の石の中に炎のように揺らめく神秘的な色合いから本象牙と並ぶ高級印材として扱われています。
樹脂が化石化する過程で、太古の動植物が入り込んで化石となったものは特に希少性が高く、非常に高値で取引されています。
このように長い年月をかけて作られる琥珀はどれ一つとして同じものが存在せず、その琥珀を使って作成した実印・印鑑は世界で一つだけのオリジナルのものとなります。
琥珀は石材と比べて軽く、手に馴染みやすいという特徴を持っています。また、その透き通った見た目から夏には涼しさを感じさせ、一方で、温かみのある色合いから冬には暖かさを感じさせるというのも琥珀ならでは。
捺印性にも優れており、非常に綺麗な印影を残せることから実印素材としてとても人気の高い印材です。
厄除け&運気アップ!開運素材としての琥珀

非常に美しい琥珀ですが、『幸せをもたらす石』とも呼ばれお守りにもされています。その効果は、海外の多くの国に習慣として根付いています。
ヨーロッパでは、琥珀を贈ることに「幸福をプレゼントする」という意味が込められており、積年の愛が花開くと言われていたり、中でもイギリスでは、結婚10年目に琥珀を贈る「琥珀婚」という風習があるほどです。
また、古代ギリシャでは琥珀は太陽の固まりだと考えられています。そのため、元気の出ない時や不安を感じて暗くなっている時に琥珀を触ることで太陽のエネルギーを感じ、力が湧いてくると言われています。
このように琥珀は開運に大きく関わる実印素材なのです。
琥珀はパワーストーンとしても人気が高いです。厳密にはストーン(鉱物)ではありませんが、硬度は鉱物に匹敵し、その美しい輝き、神秘的な色合いは宝石と読んでも遜色ありません。
琥珀の持つ美しい黄褐色は、コミュニケーションを円滑にする効果があるとも言われています。
琥珀を用いたアクセサリーを多く輸出しているリトアニアでは、病魔や悪魔を払い除けるために身につけることがあるほど、そのパワーが信じられています。
ロシアでもリトアニアと同じく、病や邪気を払う効果があると信じられており、母親が子供の幸せを祈って琥珀を身につけるという習慣があるようです。
これらのことから、身につけると人気運や仕事運が上がり、さらには金運までアップするという開運効果が期待され、実印素材としても多くの人気を集めています。
女性におすすめ!宝石のような唯一無二の実印素材

開運素材としても人気の琥珀。お守りや厄除け、運気をあげるパワーストーンとしての力が自分の分身と言ってもいい実印にあると心強いですね。
その上、宝石にも匹敵する美しさを持つので、特に女性におすすめしたい印材です。
さらに、全く同じ模様の印鑑が存在しないことも大きな特徴です。
琥珀は、樹木から生じた樹脂が化石となったものですので、その生成過程によってできあがりに差が出てきます。
琥珀は本来は透き通った黄褐色です。樹脂が化石化するときに昆虫や花などの動植物が混入することで不純物となり、独特の模様を作り出しています。
また、琥珀の元となる樹脂は広葉樹から針葉樹まで様々な樹木から生成されます。さらに言うと、現在も繁茂している樹木もあれば、既に絶滅してしまった種もあります。
産地によってもその色合いが変わってくるので、琥珀の色はそれぞれ特徴のあるものとなるのです。
そのため、世界中を探しても全く同じ模様の琥珀は存在しません。そんな琥珀を素材として用いた印鑑は唯一無二であり、実印にぴったりです。
実印素材として根強い人気のある象牙などと比較しても、琥珀はよりオシャレで美しく、神秘的な色合いから飽きのこないデザインと言えるでしょう。
欠けやすさをカバー!琥珀印鑑の耐久性

琥珀にはとても素敵な特性があると述べてきましたが、実際に実印・印鑑を作るにあたってお伝えしておかなければならない重要な性質があります。
それは、他の印材と比べて脆いという特徴です。
琥珀の硬度は鉱物にも匹敵すると説明したので、なぜ他の印材よりも脆いのか不思議に感じますよね。
これは、琥珀が樹脂から生成されたものであることに関係します。
琥珀は非常に軽い素材です。その密度は1.05~1.096(g/cm3)ほど。
飽和食塩水の比重が1.13で、琥珀の比重が1.08であることから、塩水に浮くほど軽い素材なのです。
琥珀は樹脂が地中で固化してできるものであるため、内部に昆虫や植物の葉などが混入することがあります。また、シャンパンのように細かい空気が含まれることもしばしば。
これらが要因となって、そのまま印鑑にしてしまうと耐久性に劣ってしまい、他の印材より多少脆さが目立ってしまうのです。
しかし、これはあくまで100%純琥珀の場合の話。
印鑑の素材として使われる琥珀は、その脆さを補うために多くが高硬度の人口樹脂を合成して耐久性を強化しています。
とは言え、やはり傷がつきやすく、強い衝撃に弱いなど非常にデリケートな実印素材であることには変わりありません。
取り扱いには十分に注意して、必ず印鑑ケースに収納するか柔らかい布に包むなどして保管するようにしてくださいね。
琥珀で手彫りの実印は作れる?

琥珀は美しく、唯一無二の印鑑が作れるので実印におすすめの素材です。
実印は印影が重要ですので、機械彫りではなく、ぜひ手彫りで作成したいですよね。
しかしながら、琥珀には他の印材と比べると耐久性で劣るという性質もあります。
ここで、脆さのある琥珀で手彫りの実印は作れるのかという疑問が湧いてきますよね。
結論から言いますと、琥珀でも完全手彫りの実印を作成可能です。
100%純琥珀の場合はどうしても耐久性が劣ります。難しい書体で印影を表現するために繊細な印面を作らねばならない実印の場合、手彫りは難しく、機械彫りになってしまいます。
しかし実際には、印鑑の素材として使用される琥珀の多くは、その脆弱性を補うために硬度の高い人工樹脂を合成することで脆さを補っています。
そのため、熟練の職人であれば琥珀でも完全手彫りで実印を作成することが可能なのです。
琥珀のように手彫りでは難しい印材の場合、手書きで印影を作成し、それをコンピュータに読み込んで機械彫りをしているケースも多くあります。この場合、印影は手書きで作成しているので実印として使用しても問題無いでしょう。
もし完全手彫りが良いという方は、注文するお店がどのような方法で印面を作成しているのかしっかりチェックすることをおすすめいたします。
お手入れが重要なデリケートな印鑑

軽くて手に馴染みやすく優れた捺印性を持つ琥珀ですが、傷がつきやすい、衝撃に弱いなど多少デリケートな印材です。
そのため、お手入れの方法によって実印・印鑑としての寿命が大きく左右します。
まず、琥珀は非常に衝撃に弱く、割れやすいです。もし落としたりすれば欠けてしまいますし、最悪の場合、割れてしまいます。
そのため、使用後は必ず印鑑ケースに保管するということを心がけてください。
そして、印鑑ケースに保管する前に、柔らかい布で印面に付いた朱肉の汚れを拭きましょう。朱肉汚れのひどい場合は水をつけて歯ブラシの一番柔らかいもので優しく洗うことをおすすめいたします。
琥珀印鑑はながく使用していると自然と光沢が出てきます。この光沢は乾燥することによって失われてしまいますので、時々、少量のオリーブオイルを塗って優しく布で拭いてお手入れするといいですよ。
汚れがひどくて石鹸水を使用した場合にも、印鑑を洗って乾燥させた後にオリーブオイルを少量塗っておくと良いでしょう。
印鑑ケースがない場合には、傷がつかないように柔らかい布などに包んで、落としたり、他のものとぶつかったりしないような場所に保管するようにしてくださいね。火にも弱いのでご注意を。
琥珀印鑑は非常にデリケートな一面を持っていますが、お手入れをしっかりすれば実印としてもながく使用でき、光沢も生まれます。優しく丁寧に扱って愛着の持てる印鑑になるといいですね。
メリット・デメリットを徹底比較

琥珀印鑑には印材として優れている面と他の素材より劣っている面があります。
ここで、琥珀のメリット・デメリットを比較してみましょう。
メリット | デメリット |
---|---|
捺印性が高い | 他の印材より耐久性が劣る |
一つ一つ模様が違う | 値段が高い |
美しい | |
軽い | |
馴染みやすい |
こうしてみると、琥珀はやはり実印素材として申し分ないメリットを持っていますね。デメリットについてはお手入れをしっかりすることによってカバーできるものもありますね。
琥珀は植物から生じた宝石と言われるほど高級な印材です。希少性が高いのはもちろんですが、耐久性をあげた印鑑に加工する過程で値段が高くなってしまうことがデメリットになってしまいます。
しかし、実印は一生モノですので、ながく使うことを考えると価格が大きなデメリットにはならないでしょう。
印材としての魅力は十分に持ち合わせているので、お手入れをしっかりして可愛がれば愛着も湧いてきます。ぜひ琥珀で実印を作成してみてはいかがでしょうか?
琥珀で作る実印の価格相場

古来より『太陽の石』や『人魚の涙』などと呼ばれてきた琥珀は地上で最も古い芸術品です。その美しさから宝石として扱われています。
また、その希少性から高い価値がつけられることが多く、象牙などと並ぶ高級印材の一つに数えられます。
そのため、どうしても琥珀印鑑の価格は高くなってしまいます。
では、実際に琥珀で実印サイズの印鑑を作るとした場合どれほどの値段になるのでしょうか?
ここでは女性が実印を作るのに適したサイズである13.5mmと15.0mmの内、15.0mmで見てみましょう。(2016/6/23調べ)
通販サイト | 価格(税込) |
---|---|
ハンコヤドットコム | ¥15,590 |
はんこプレミアム | ¥7,080 |
ハンコマン | ¥13,800 |
はんこdeハンコ | ¥15,180 |
いいはんこやどっとこむ | ¥9,780 |
印鑑本舗 | ¥8,800 |
国士堂 | ¥メンテナンス中 |
印鑑の匠ドットコム | ¥8,980 |
ハンコヤストアドットコム | ¥12,600 |
平安堂 | ¥25,080 |
印鑑市場 | ¥13,800 |
スーパーハンコ | ¥7,080 |
平均相場 | ¥12,634 |
一番安いお店の価格で約7,080円です。
一方で、価格の高い方を見ると2万円を超える印鑑通販サイトがありました。
ここでは12の通販サイトの価格を調べましたが、値段の差が大きいといえます。平均価格相場の12,634円を目安に購入するサイトを決めてみてはいかがでしょうか。
琥珀と並び高級印材として扱われる象牙の価格相場は約2万円前後であることから、高級印鑑の中では比較的手の届きやすい値段設定であるのも嬉しいですね。
購入する通販サイトを決めたなら、注文する前にかならず確認していただきたいことがあります。
それは、琥珀樹脂、樹脂加工といった文言が書かれているかです。
100%純琥珀は他の印材と比べても耐久性が劣り、そのまま実印・印鑑を作成してしまうと脆くかけやすいハンコができあがってしまいます。そのため、人口樹脂を合成し硬度をあげる加工をする必要があり、そうして初めて印材として使用できる耐久性を得ています。
ですので、実印・印鑑の素材として琥珀を選ぶのであれば、加工をしてある琥珀かどうかを確認の上購入することをおすすめします。
また、それでも琥珀は傷がつきやすく欠けやすいので、印鑑ケースも一緒に購入して必ずケースの中に保管するようにすることをおすすめします。
おすすめの印鑑通販ショップ
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植物由来の宝石、琥珀は実印素材として十分なポテンシャルを持った印材です。お手入れを欠かさず愛着が芽生えるほど優しく扱って上げればきっとあなたにとって一番の実印となるでしょう。
女性に是非オススメしたい印材ですので、実印を作成する際のポイントについてもチェックしてみてくださいね!
>>女性の実印作成のポイントについて
>>実印の作成に関するポイントまとめ